PO[価格決定]:ANAホールディングス(9202)

  • 20年11月27日、ANAホールディングス(9202)の公募増資(PO)が発表されました。
  • 20年12月7日、 公募価格の決定

[ANAホールディングス]の詳細・分析

銘柄データ

銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド ANAホールディングス(9202)  
上 場 先 東証1部(日経平均採用) 
信 用 貸 借 区 分 貸借(11/25より売り禁) 
業 種 空運業  
事 業 内 容 大手航空会社。日本での国内線・国際線のシェアはトップ。コロナ禍で急激に業績と財務が悪化し、資金繰りの対策中。

POデータ

発 表 日 2020年11月27日 
公募・売出株数 国内公募:91,310,000 株 
海外公募:35,000,000 株 
(OA:13,690,000 株) 
吸収金額(発表日時点) 国内:2,667 億 程度 
価 格 決 定 日 12月7日~12月9日 → 12月7日 
受 渡 日 12月15日~12月17日 → 12月15日 
PO実施の目的 2023年3月末までに、2,000億円を中長期的な成長原資として、需給適合対応力の向上と環境負荷の低減を実現するボーイング 787 型機(787-9型機及び 787-10 型機)の購入を含む設備投資資金に充当し、残額が生じた場合は、リスク耐性を高めるための財務基盤の強化として、2023年3月末までに長期債務の返済資金に充当する予定。
引受会社(主幹事) 野村證券(42,155,000株) 
ゴールドマン・サックス証券(903,400株) 
SMBC日興証券(33,121,800株) 
引受会社(幹事) みずほ証券(8,129,800株) 

株価・公募価格など

発 表 日 終 値 2,540 円 
価 格 決 定 日 終 値 2,357 円 
公 募 価 格 2,286 円 
割 引 率 –3.01 % 

信用データ

月平均出来高(発表時) 4,061,000 株 
信用残/月平均出来高 0.44 倍 
公募数/月平均出来高 25.85 倍 
買い板 130万8千株 程度 
売り板 117万9千株 程度 
一般信用売り取扱 カブドットコム証券→なし 
SBI証券→HYPER空売り有り 

出所:日証金、東証発表等のデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。

各種指標など

業 績 ○21年3月期会社予想(数値は前期比) 
売上高:62.5%減 営業利益:赤字転落 
経常利益:赤字転落 純利益:赤字転落
2Q決算時点での進捗度は売上高が39%程度。
自 己 資 本 比 率 32.3 % 
予想PSR(会社予想) 1.38 倍 
予想PER(会社予想) – 倍 
実 績 P B R 1.15 倍 
R O E – % 
予 想 配 当 0 円 
配 当 利 回 り – % 
配 当 性 向 – % 
同業他社との比較 PER:– PBR:割高か 

出所:決算短信等のデータを元に作成

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コメント

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また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。

発表日時点
  • 株主優待:株主優待券(3月、9月権利)
  • コメント
    ○銘柄・POについて
    ・先日の日本航空の案件に続き、ANAも公募増資の発表を行っています。
    コロナ禍の当初は増資をせず融資により財務強化という話も出ていたようでしたが・・・先月末に4,000億の劣後ローンで資金を調達する一方、結局公募増資を行う形となりました。
    増資で賄う資金のうち2,000億を既に発注済みの航空機の購入費用に、残りを債務の返済に充当予定です。アフターコロナを見据えた計画に基づく投資というより、当座の危機をしのぐための増資という意味合いが強いようで、株価の反応が気になるところです。
  • ○業績・指標
    ・業績:近年は増収傾向でしたが、コロナ禍の影響で前期は大幅減益、今期は巨額の赤字見通し。JAL同様、現状では国内線、国際線の需要が元に戻る見通しは低く、厳しい情勢です。また、JALと異なる点として積極的な拡大路線を取ってきたため、機材削減などの構造改革や財務状況の改善も喫緊の課題となっています。

    ・指標:同業のJALと比較してPBRは割高となっています。

    ○見通し
    ・需給動向:国内PO総数は9,131万株、発行株ベースで30.1%程度。海外分を含めた希薄化比率は40.2%程度となっています。JALも3割程度の希薄化と規模が大きい増資でしたが、ANAはそれを上回る形に・・・
    月の平均出来高は406万株程度と、日経平均採用銘柄ということもあり流動性は豊富です。ただ、11/24に増資に関するニュースが出た後、翌日に売り禁となりました。JALの時と同様、空売りのカバーはあまり期待できそうにないようです。
    ちなみに、JALのPOについてはワクチンへの期待と巨額のトピックス買いという2つの要素があり、結果的には好成績でした。ただ、ANAの場合は財務状況がJALより悪く、ワクチン関連のニュースも一服したことから二匹目のドジョウとなるかは微妙なところです。現状では分が悪い案件という印象ですが、週明け以降の株価の反応と合わせて様子を見たいと思います。

    ・株価動向:4月に2,060円まで下落した後はおおむね2,100~2,900円のレンジで上下しているようです。現在は2,500円台半ばに位置しています。
    チャートの形状はJALと似ており、新型コロナのニュースに株価が左右されているようです。中長期では下落基調が続き、200日線が抵抗線となって上値を抑えています。下値の目安としてはレンジ下限の2,100円でしょうか。

価格決定日時点
  • コメント
    ○株価動向:発表日以降、株価は7.2%下落。公募価格は25日線より7.8%下に位置。
    ○信用状況:空売りは昨日の時点で5%程度入っているようです。

    ○見通し:株価はワクチンへの期待と直近のコロナ感染拡大の綱引きとなる感じでしたが、結局発表日終値より下落して値決めとなりました。
    公募価格は2,200円台後半で、短期・中長期の平均線よりかなり下の水準ですが、直近は2,250円付近で反発しており、底値と見るには微妙な水準でしょうか。
    また株価は下落基調が続いており、200日線が上値抵抗線となっています。200日線の2,500円台までは買い戻される余地もありそうですが、どちらかというと、上を見るより下を向きそうな形という印象ですね。
    現時点ではあまり分が良くないと見ていますが、JALの結果を踏まえると、今週金曜までにどの程度持ちこたえるかで損益が決まりそうです。

実施結果

始 値 – 円 ( – 円 )
高 値 – 円 ( – 円 )
安 値 – 円 ( – 円 )
終 値 – 円 ( – 円 )
寄付出来高 – 株
寄付出来高/公募数 – %
1日の出来高 – 株
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