- 18年7月4日、あらた(2733)の公募増資・売出(PO)が発表されました。
- 18年7月17日、 公募価格が決定されました。
[あらた]の詳細・分析
銘柄データ
銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド | あらた(2733) |
---|---|
上 場 先 | 東証1部 |
信 用 貸 借 区 分 | 貸借 |
業 種 | 卸売業 |
事 業 内 容 | 化粧品・日用品・紙製品・家庭用品・ペット用品等の卸売事業が主力。日用品分野の卸売りでは国内最大級。プライベートブランド品「adogood」の開発も展開。 |
POデータ
発 表 日 | 2018年7月4日 |
---|---|
公募・売出株数 | 公募(新株発行):498,000 株 公募(自己株処分):300,000 株 (OA:119,000 株) |
吸収金額(発表日時点) | 56.30 億 程度 |
価 格 決 定 日 | 7月17日~7月20日 → 7月17日 |
受 渡 日 | 7月25日~7月30日 → 7月25日 |
PO実施の目的 | 下記の用途へ充当する予定。 ・首都圏物流センター(仮称)への庫内業務のIT 化・ロボティクス導入等の設備投資を含む新設投資資金 ・残額が生じた場合は、財務体質の改善を企図して金融機関から借り入れた借入金の返済資金 |
引受会社(主幹事) | SMBC日興証券 |
引受会社(幹事) | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 みずほ証券 野村證券 |
株価・公募価格など
発 表 日 終 値 | 6,140 円 |
---|---|
仮 条 件 | – 3.0 % ~ – 5.0 % |
価 格 決 定 日 終 値 | 5,440 円 |
公 募 価 格 | 5,276 円 |
割 引 率 | –3.01 % |
信用データ
空 売 り / 公 募 数 | 21.48 %(価格決定日) → 48.44 %(受渡日前日) |
---|---|
月平均出来高(発表時) | 62,000 株 |
信用残/月平均出来高 | 0.53 倍 |
公募数/月平均出来高 | 14.72 倍 |
買い板 | 2万3千株 程度 |
売り板 | 2万5千株 程度 |
一般信用売り取扱 | カブドットコム証券→長期売建有り SBI証券→15日売建有り |
出所:日証金、東証発表等のデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。
各種指標など
業 績 | ○18年3月期通期決算(数値は17年3月期比) 売上高:4.0%増 営業利益:19.9%増 経常利益:20.4%増 純利益:30.8%増 ○19年3月期会社予想(数値は前期比) |
---|---|
自 己 資 本 比 率 | 29.2 % (経営レバレッジ:3.42 ) |
予想PSR(会社予想) | 0.15 倍 |
予想PER(会社予想) | 14.46 倍 |
実 績 P B R | 1.32 倍 |
R O E | 9.1 % |
予 想 配 当 | 80 円 |
配 当 利 回 り | 1.52 % |
配 当 性 向 | 20.8 % |
同業他社との比較 | PER:割高か PBR:割高か |
出所:決算短信等のデータを元に作成
コメント
※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。
発表日時点
- 株主優待:1,000円相当のクオカード(3月、9月権利)
- コメント
○銘柄・POについて:あらたは日用品卸で国内トップクラスの企業です。
今回はPOと同時にコールオプション付CBの発行も行われることになっています。
○業績・指標:近年の業績は順調に伸びています。前期は2桁の増益を達成。今期はやや成長が鈍化するも、引き続き増収増益の見込み。
指標面では同業他社と比べて割高のようです。○見通し:増資による希薄化比率は5.3%程度。また、今回のCB発行に伴う潜在株式数の比率は4.7%程度となるようです。ということで、合わせて最大10%程度の希薄化を想定する感じになるでしょうか。
POの規模としてはそれほど大きくありません。月の平均出来高は6万株程度ですが、貸借銘柄なので流動性が改善すれば捌くのに問題はないと見ています。ただ、値がさ株ということに加えてボラティリティが大きいのは気になりますね・・・一日で300円以上動く日もあります。ハイリスク・ハイリターンのPOとなりそうなので、注意が必要です。
株価は5月に7,830円の高値を付けてから、ちょうど26週線付近まで調整しています。5,500円くらいまでさらに調整してくれると、その後の反発を期待できそうですが。
価格決定日時点
- コメント
○株価動向:発表日以降、株価は11.4%下落。公募価格は3月以降の安値圏に位置。
○信用状況:空売りはそこそこ入っているようです。○見通し:株価は10%以上下げており、希薄化比率を考慮するとそろそろ下げ止まってもおかしくはなさそうですね。ただ、相変わらずボラティリティが大きいのが悩みどころ。上下で300円(5~6%)近く動くので、株価が下方向に行くとディスカウント分が簡単に吹っ飛びそうです・・・地合いが悪くなった場合は、一時的な公募割れを覚悟しておく必要がありそうでしょうか。
実施結果
始 値 | 6,030 円 ( + 754 円 ) |
---|---|
高 値 | 6,090 円 ( + 814 円 ) |
安 値 | 5,880 円 ( + 604 円 ) |
終 値 | 5,970 円 ( + 694 円 ) |
寄付出来高 | 545,900 株 |
寄付出来高/公募数 | 59.53 % |
1日の出来高 | 1,047,300 株 |
- コメント:○寄り付きは特買い気配で始まり、前日比200円高で取引開始。一旦5,880円まで下げるも、その後は徐々に買い戻される展開となりました。結局6,970円で引けています。
○内需セクターに資金が向かったこともあってか、値決め後は順調に上昇する形となりました。寄り付きで処分しても14%超の利益となり、今年一番の好成績でした。
ちなみに2番目に良かったのがヤクルト本社のPOとなっており、こちらも値がさ株でした。ハイリスク・ハイリターンということで、リスクを果敢に取っていった人が報われた形ですね。