- 18年5月28日、RIZAPグループ(2928)の公募増資・売出(PO)が発表されました。
- 18年6月6日、 公募価格が決定されました。
[RIZAPグループ]の詳細・分析
銘柄データ
銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド | RIZAPグループ (2928) |
---|---|
上 場 先 | 札証アンビシャス |
信 用 貸 借 区 分 | 信用 |
業 種 | サービス業 |
事 業 内 容 | プライベートジム「RIZAP」の運営など、美容・健康関連事業が主力。グループ会社でアパレル、住関連ライフスタイル、エンターテイメント事業を手がける。M&Aに積極的で、主なグループ会社は30社近くにのぼる。 |
POデータ
発 表 日 | 2018年5月28日 |
---|---|
公募・売出株数 | 国内公募:10,135,000 株以上 → 15,920,200 株 海外公募:10,135,000 株以下 → 4,349,800 株 (OA:3,030,000 株) ※国内と海外の合計で2,027万株の募集となります。 |
吸収金額(発表日時点) | 国内公募:200.15億 程度 → 299.57 億 程度 海外公募:200.15億 程度 → 81.85 億 程度 |
価 格 決 定 日 | 6月6日~6月8日 → 6月6日 |
受 渡 日 | 6月14日~6月18日 → 6月14日 |
PO実施の目的 | 下記の目的に充当予定。 ・RIZAP関連事業への成長投資 ・グループシナジー強化のための共通経営基盤構築への戦略的投資 ・財務体質強化のための借入金返済。 |
引受会社(主幹事) | SBI証券(9,212,800株) |
引受会社(幹事) | クレディ・スイス証券(4,863,100株) ドイツ証券(0株) 東海東京証券(1,383,200株) 岡三証券(461,100株) |
株価・公募価格など
発 表 日 終 値 | 1,718 円 |
---|---|
仮 条 件 | – 4.0 % ~ – 7.0 % |
価 格 決 定 日 終 値 | 1,750 円 |
公 募 価 格 | 1,637 円 |
割 引 率 | –6.46 % |
信用データ
空 売 り / 公 募 数 | – %(価格決定日) → – %(受渡日前日) |
---|---|
月平均出来高(発表時) | – 株 |
信用残/月平均出来高 | 1.75 倍 |
公募数/月平均出来高 | 35.77 倍 |
買い板 | 47万1千株 程度 |
売り板 | 40万8千株 程度 |
一般信用売り取扱 | カブドットコム証券→無し SBI証券→無し |
出所:日証金、東証発表等のデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。
各種指標など
業 績 | ○18年3月期通期決算(数値は17年3月期比) 売上高:42.9%増 営業利益:33.1%増 税引前利益:25.4%増 当期利益:20.5%増 ○19年3月期会社予想(数値は前期比) |
---|---|
自 己 資 本 比 率 | 16.3 % (経営レバレッジ:6.14 ) |
予想PSR(会社予想) | 1.79 倍 |
予想PER(会社予想) | 28.05 倍 |
実 績 P B R | 15.75 倍 |
R O E | 56.1 % |
予 想 配 当 | 12.51 円 |
配 当 利 回 り | 0.76 % |
配 当 性 向 | 20.0 % |
同業他社との比較 | PER:割安か PBR:かなり割高か |
出所:決算短信等のデータを元に作成
コメント
※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。
発表日時点
- 株主優待:
○自社グループ商品(3月権利:選べる商品は保有株数に応じる)
○自社グループ商品(18年9月のみ、記念優待を実施:選べる商品は保有株数に応じる)
- コメント
○銘柄・POについて:CM等でお馴染み、RIZAPグループのPOとなります。
増資と同時に1:2の株式分割、記念優待の実施、経営体制の変更が発表されています。
特に経営体制の変更が注目を集めており、カルビーCEOの松本晃氏を代表取締役COOに迎えることが発表されました。松本氏はすでにカルビーの経営から退くことが発表されていましたが、まさかRIZAPグループに移るとは・・・という感じですね。○業績・指標:17年度以降、業績は飛躍的に伸びています。前期は2割以上の増収増益となりました。今期はそれを上回り、5割以上の増収増益の見通しとなっています。
指標面では他社と比較してPERが割安です。業績が好調のわりには思ったほど株価が伸びていない印象です。RIZAPの利益はグループ会社買収に伴う「負ののれん」でかさ上げされているという指摘もあるため、その辺がネガティブ視されているのかもしれません。
気になる点としては自己資本比率が10%台と低いことですね。M&Aに積極的なのが影響してか、自己資本比率が年々低下しています。PBRもかなり高い状態です。この状態が今回の増資に繋がった可能性もありそうでしょうか。○見通し:公募数は国内と海外で合計2,027万株。そのうち半数以上は国内での募集になるようです。希薄度は9%と突出して高いわけではないですが、やはり公募数と吸収金額が多いのが気になります。
また、増資だけなら株価は下落しそうなのですが、松本氏の経営陣加入はインパクトが大きく、優待の増設や株式分割と含めてポジティブに評価されそうです。
株価がどちらに動くか値決めまで様子を見たいと思いますが、騰がりすぎるようだとリスクの高いPOになるかもしれません。
価格決定日時点
- コメント
○株価動向:発表日以降、株価は1.8%上昇。公募価格は13週線より下に位置。○見通し:発表日の翌日こそ株価が大幅上昇しましたが、その後は下落が続き、結局発表前の水準に戻っています。注意点として募集内容が結構変わっており、国内募集が総数の4分の3を占める形になりました。海外販売が想定より悪かったのかは不明ですが、国内販売の方に多く回される形となったため、条件が悪化したことになります。
また、値引きは6.46%と大きめです。ディスカウント幅が大きいのはいいのですが、仮条件の下限に近い形というのが引っ掛かりますね・・・POの場合、下限で決まるというのは珍しく、需給面に不安が残ります。
株価の調整もあまり無く、当初より条件が悪化したことを考えると、無理して申し込む感じではなくなったかなと思います。期間中に材料が出れば何とかなる可能性もありますが・・・現状では公募割れするリスクが大きいと見ており、無難に見送りとなりそうです。
ちなみに、RIZAP子会社のイデアインターナショナル、マルコも昨年POをやっていましたが、どちらも公募割れの状態でした。また、両者ともSBI証券が主幹事となっています。見送る理由の一つに、RIZAPとSBI証券の組み合わせで良い印象があまり無いのもありますね。
実施結果
始 値 | 1,569 円 ( – 68 円 ) |
---|---|
高 値 | 1,600 円 ( – 37 円 ) |
安 値 | 1,568 円 ( – 69 円 ) |
終 値 | 1,585 円 ( – 52 円 ) |
寄付出来高 | 455,500 株 |
寄付出来高/公募数 | 2.49 % |
1日の出来高 | 1,750,900 株 |
- コメント:○前日比58円安で寄り付き、直後に1,600円まで買い戻し。その後はおおむね1,580~1,590円のレンジで動く形となりました。結局1,585円で引けています。
○今週に入ってから公募割れする状態となり、厳しい展開でした。結局寄り付きでは-4%の損失になっています。今日の出来高は公募数の1割程度しか消化してないので、当面は上値が重そうですね。