- 17年11月27日、 沢井製薬(4555)の公募増資・売出(PO)が発表されました。
- 17年12月5日、 公募価格が決定されました。
[沢井製薬]の詳細・分析
銘柄データ
発 表 日 | 2017年11月27日 |
---|---|
銘 柄 | 沢井製薬 |
銘 柄 コ ー ド | 4555 |
上 場 先 | 東証 |
信 用 貸 借 区 分 | 貸借 |
業 種 | 医薬品 |
公募・売出株数 | 新株発行:5,000,000 株 自己株処分:1,000,000 株 (OA:900,000 株) |
吸収金額(発表日時点) | 407.79 億 程度 |
価 格 決 定 日 | 12月5日 |
受 渡 日 | 12月13日 |
株価・公募価格など
発 表 日 終 値 | 5,910 円 |
---|---|
仮 条 件 | – 3.0 % ~ – 5.0 % |
価 格 決 定 日 終 値 | 5,100 円 |
公 募 価 格 | 4,947 円 |
割 引 率 | –3.00 % |
信用データ
推 定 空 売 り 数 | 1,262,600 株 |
---|---|
空 売 り / 公 募 数 | 18.30 % |
月平均出来高(発表時) | 237,200 株 |
信用残/月平均出来高 | 0.64 倍 |
公募数/月平均出来高 | 29.09 倍 |
出所:日証金、東証発表等のデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。
各種指標など
予想PER(会社予想) | 10.54 倍 |
---|---|
実 績 P B R | 1.27 倍 |
R O E | 12.0 % |
予 想 配 当 | 130 円 |
配 当 利 回 り | 2.63 % |
配 当 性 向 | 27.7 % |
出所:決算短信等のデータを元に作成
コメント
※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。
発表日時点
- 引受会社:SMBC日興証券(主幹事)、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 事業内容:ジェネリック医薬品の大手メーカー。今年より米国事業を強化中。
- 業績:
○18年3月期会社予想(数値は前期比)
売上高:27.4%増 営業利益:14.8%増 経常利益:13.3%増 純利益:8.7%増
Q決算時点での進捗度は売上高が42%、利益が47~50%程度。
※今期から会計方式がIFRSに移行しているため、前期との単純比較はできないようです。
- 指標:同業他社と比較してやや割安か。
- 自己資本比率:41.6% (経営レバレッジ:2.40)
- 株主優待:無し
- 一般信用売り取扱:カブドットコム→長期売建有り SBI→無期限売建有り
- PO実施の目的:金融機関から借り入れた短期借入金の返済資金の一部に充当する予定。
(短期借入金は、米国でジェネリック事業を営むUSLの持分取得のために調達したもの)
- コメント:○ジェネリック医薬品で有名な沢井製薬のPOとなります。
今回は米国の医薬品会社買収に伴う借入金の返済が増資の目的となっています。
ただ、買収案件は5月に終わっている話のようです。すでに株価に折り込まれている事を考えると、今回の増資はネガティブに捉えられそうです・・・○前期の業績は頭打ちですが、今期は改善傾向。ただ、会計方式がIFRSに移行しており、単純比較は出来ないようです。今期で大型買収をした事もあり、のれんの減損リスクになどは注意が必要そうです。(来期以降の話ですが)
指標面ではやや割安ですが、他の後発医薬品メーカーとそれほど差はない感じです。○希薄度が18%とやや多めなのに加え、ネガティブな増資である事から株価はしばらく軟調に推移しそうです。
また、普通は株価が上昇基調の中で増資を行う事が多いですが、今回は株価が下落している最中での増資となります。この点もマイナスに捉えられそうです。
ちょっとマイナス材料が多い気がするので、来週まで株価の様子を見る必要があると思います。
価格決定日時点
- コメント:○発表日以降、株価が13.7%下げたところで価格決定となりました。
ある意味順調に?株価が下落し、公募価格は5,000円を切りました。これは13年2月以来の安値水準となっています。
さすがにここまで下げればどこかで反発を期待したいところですが、どこで底を打つかは分からない感じです。希薄化の多さを考えると4,900円を切る水準まで下げても不思議ではないかもしれません。
また、最近のPOの成績が良くないため、沢井製薬のようなポジティブに評価されていないPOは注意が必要そうです。
実施結果
始 値 | 5,150 円 ( + 203 円 ) |
---|---|
高 値 | 5,170 円 ( + 223 円 ) |
安 値 | 5,060 円 ( + 113 円 ) |
終 値 | 5,080 円 ( + 133 円 ) |
寄付出来高 | 2,407,300 株 |
寄付出来高/公募数 | 34.89 % |
1日の出来高 | 3,937,800 株 |
- コメント:○前日比+20円で寄り付くも、その後は5,060円まで値を下げます。
10時以降は5,070~5,120円での値動きとなり、5,080円で大引けとなっています。○上昇を伴うほどの買いはありませんでしたが、1日の値幅も小さく、底堅い値動きとなっている印象でした。チャート上では5,000円付近で下げ渋っているようにも見えます。当面は5,000円で踏み止まれるかが焦点になりそうです。
なお、寄り付きで処分した際の損益は+4%程度となっており、久々に好成績のPOとなりました。色々ネガティブな要素もあった感じでしたが、終わってみればダイフクよりも好成績となっており、完全に予想と外れた格好となってしまいました。
まだまだ勉強する事は多いと痛感するPOになりました・・・