- 18年11月26日、ファイズ(9325)の立会外分売が発表されました。
- 18年12月10日、 分売価格が決定されました。
[ファイズ]の詳細・分析
銘柄データ
銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド | ファイズ(9325) |
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上場先 | 東証マザーズ(12/18より東証1部へ市場変更) |
信用貸借区分 | 信用 |
業種 | 倉庫・運輸関連業 |
事 業 内 容 | ネット通販業者などから3PL事業を受託。自社では物流拠点を持たず、顧客の物流拠点で業務を行う。主要取引先はアマゾンジャパンで、売上の6割近くを占める。また、アマゾンのデリバリープロバイダとして、購入者向けの宅配も手がける。 |
分売データ
発表日 | 2018年11月26日 |
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分売株数 | 540,000 株 |
吸収金額(発表日時点) | 5.82 億程度 |
申込数量 | 上限 200 株 |
実施予定日 | 12月11日~12月13日 |
実施日 | 12月11日 |
分売実施の目的 | 平成30年12月18日をもって、東京証券取引所マザーズ市場から同取引所市場第一部へ市場変更する予定となっており、市場第一部への市場変更における形式基準を充足するための株式の分布状況の改善および株式の流動性向上を目的とする。 |
株価・分売価格など
発表日終値 | 1,078 円 |
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実施前日終値 | 1,136 円 |
発表日からの騰落率 | +5.38 % |
実施2日前 からの騰落率 |
–14.65 % |
分売価格 | 1,107 円 |
割引率 | –2.55 % |
信用データ
空売り/分売数 | – % |
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月平均出来高(発表時) | 92,000 株 程度 |
信用残/月平均出来高 | 2.79 倍 |
分売数/月平均出来高 | 5.81 倍 |
買い板 | 5万4千株 程度 |
売り板 | 4万2千株 程度 |
一般信用売り取扱 | カブドットコム証券→無し SBI証券→HYPER空売り有り |
出所:日証金、東証発表などのデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。
各種指標など
業績 | ○19年3月期会社予想(数値は前期比) 売上高:21.2%増 営業利益:10.3%増 経常利益:10.3%増 純利益:2.2%増 2Q決算時点での進捗度は売上高が45%、利益が29~31%程度。 |
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自己資本比率 | 55.1 % (経営レバレッジ:1.82 ) |
会社予想PSR(今期) | 1.33 倍 |
会社予想PER(今期) | 38.82 倍 |
実績PBR | 10.01 倍 |
ROE | 25.8 % |
予想配当 | 6 円(記念配当) |
配当利回り | 0.54 % |
配当性向 | 21.0 % |
同業他社との比較 | PER:割高か PBR:かなり割高か |
出所:決算短信等のデータを元に作成
コメント
※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。
発表日時点
- 株主優待:無し
- コメント
○銘柄・分売について:今年9月以来、およそ3ヶ月ぶりの分売となります。
昨年3月にマザーズへ上場し、1年9ヶ月を経て1部昇格となりました。
市場変更にあたっては流通株式比率の要件が不足しているようで、今回の分売で要件をクリアするものと思われます。○業績・指標:近年の業績は順調に伸びています。前期は3期連続の2桁増収増益を達成。今期も純利益以外は2桁増収増益の見通し。ただ中間決算は増収減益となり、2Q時点の利益進捗率が前期より悪化しています。短信を見ても減益要因がはっきりせず、気になるところ。
グロース株ということもあり、指標面では同業他社に比べて割高となっています。○見通し
・需給動向:分売数は54万株、発行株ベースで5%と多め。月の平均出来高は9万株程度ありますが、分売数を考えるともう少し出来高が増えて欲しいところ。前回は好成績でしたが、今回は分売数が多いので捌くだけで精一杯かもしれません。
・株価動向:株価は先月下旬に1,717円の年初来高値を記録。ただ、その後は中間決算の影響などもあり1,000円台後半まで下落しています。1,000円付近が支持線となっているのでその辺まで調整して欲しいのですが、1部昇格を受けて逆に上昇しそう。分売実施までに騰がりすぎないで欲しいところですが・・・
実施前日時点
- コメント
○株価動向:株価は発表日以降5.38%下落。今日は前日比14.65%下落。分売価格は移動平均線が集中している1,200円台より下に位置。
○信用・需給状況:前日の出来高は21.57万株で流動性は改善傾向。ただ、新興市況の悪化で今日は14%下げました。買いが入るかどうか読みづらいので、明日朝の気配は要確認。○見通し:今日は暴落状態となりましたが、分売が市場変更の条件となっているためかすんなり初日実施となりました。分売数の多さに加えて新興市場の地合いが悪く、需給のバランスが崩れると分売割れの可能性も否定できません。参加は明日朝の地合いと気配次第とし、どちらも悪いようなら見送りとします。
株価は分売発表後に1,466円まで上昇しましたが、先週木曜からの急落で1,100円台まで下落しています。ただ1,000円付近が支持線となっていることを考えると、今の水準が底値かどうかは微妙そう。地合いが改善しない場合、一旦1,100円割れの可能性も想定しておく必要がありそうです。
実施結果
始 値 | 1,150 円 ( + 43 円 ) |
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高 値 | 1,156 円 ( + 49 円 ) |
安 値 | 1,103 円 ( – 4 円 ) |
終 値 | 1,107 円 ( ± 0 円 ) |
寄付出来高 | 61,100 株 |
寄付出来高/分売数 | 11.31 % |
1日の出来高 | 195,600 株 |
- コメント:○前日比14円高で寄り付くも、直後から売りに押されてしまい10時頃には1,103円まで下落。その後はやや買い戻されて13時頃に1,130円付近まで戻すも、大引けにかけては再び売られる展開となりました。結局1,107円で引けています。
○寄り付きは意外なほど売りが出ず、まさかのプラスでスタート。それもそのはずで、約常数は23.04万株となっており、30万株近くも売れ残る状態に・・・これは全くの想定外でした。悪地合いへの警戒に加えて、ソフトバンクのIPOで資金拘束された方も多く、こちらに手が回らなかったのかもしれません。ただ、良かったのは寄り付きだけで、引けにかけては分売価格まで下げる状態となりました。やはり新興市場にはあまり買いが入っていないようです。
なお、大量の売れ残りが生じたことで1部昇格の要件をクリアできるかは微妙な情勢になっています。計算したところ、流通株式比率が65%後半までしか低下しておらず、かなりギリギリのよう。場合によっては追加の分売が行われる可能性もありそうです。