PO[価格決定]:東急不動産ホールディングス(3289)

  • 18年10月3日、東急不動産ホールディングス(3289)の公募増資・売出(PO)が発表されました。
  • 18年10月22日、 公募価格が決定されました。

[東急不動産ホールディングス]の詳細・分析

銘柄データ

銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド  東急不動産ホールディングス(3289) 
上 場 先 東証1部(日経平均採用銘柄) 
信 用 貸 借 区 分 貸借 
業 種  不動産業 
事 業 内 容 売上高で業界4位の大手デベロッパー(総合不動産)。東急電鉄が筆頭株主。東急ハンズの展開も手がける。

POデータ

発 表 日 2018年10月3日 
公募・売出株数 新株発行(国内):34,158,000 株 
自己株処分(国内):13,500,000 株 
新株発行(海外):37,000,000 株 
(OA:7,842,000 株)
 ※東急電鉄を割当先とする自己株処分(1,750万株)も実施予定。
吸収金額(発表日時点) 国内:467.77億 程度 
 海外:251.88億 程度 
価 格 決 定 日 10月22日~10月24日 
受 渡 日 10月30日~11月1日 
PO実施の目的 オフィス、商業施設等当社グループの設備投資資金の一部に充当し、残額は有利子負債の返済資金に充当する予定。
引受会社(主幹事) 野村證券(19,539,800株)
引受会社(幹事) 大和証券(12,152,800株)
みずほ証券(11,199,600株)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(4,289,200株)
SMBC日興証券(476,600株)

株価・公募価格など

発 表 日 終 値 778 円 
仮 条 件 – 3.0 % ~ – 5.0 % 
価 格 決 定 日 終 値 649 円 
公 募 価 格 629 円 
割 引 率 –3.08 % 

信用データ

空 売 り / 公 募 数 7.43 %(価格決定日) → 32.12 %(受渡日前日) 
月平均出来高(発表時) 2,124,000 株 
信用残/月平均出来高 0.66 倍 
公募数/月平均出来高 28.30 倍 
買い板 40万1千株 程度 
売り板 72万5千株 程度 
一般信用売り取扱 カブドットコム証券→長期売建有り 
SBI証券→15日売建有り 

出所:日証金、東証発表等のデータを元に作成
※推定空売り数は発表日から実施前日までの貸株残を差し引きしているため、実際の空売り数を反映しているとは限りません。ある程度の目安としてお考え下さい。

各種指標など

業 績 ○19年3月期会社予想(数値は前期比) 
売上高:1.6%増 営業利益:3.2%増 
経常利益:1.9%増 純利益:5.2%増 
1Q決算時点での進捗度は売上高が19%、利益が13~14%程度。
自 己 資 本 比 率 21.0 % 
(経営レバレッジ:4.70 )
予想PSR(会社予想) 0.05 倍 
予想PER(会社予想) 11.85 倍 
実 績 P B R 0.92 倍 
R O E 7.8 % 
予 想 配 当 15.5 円 
配 当 利 回 り 2.46 % 
配 当 性 向 26.0 % 
同業他社との比較 PER:割安か PBR:割安か 

出所:決算短信等のデータを元に作成

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コメント

※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。

発表日時点
  • 株主優待
    ○宿泊施設・スポーツ施設などの株主優待券(3月、9月権利:100株以上保有で対象。枚数等は保有株数に応じる)
    ○東急ハンズ買物優待カード(9月権利:500株以上保有で対象。割引率は保有株数に応じる)
    ○カタログギフト(3月権利:500株以上を3年以上保有で対象。額面等は保有株数に応じる)
  • コメント
    ○銘柄・POについて:東急不動産は業界4位の大手デベロッパーです。
    今回は渋谷再開発にあたっての資金調達を目的としており、第三者割当分も含めると800億規模の増資となります。

    ○業績:近年の業績は堅調に伸びています。今期も増収増益の見通し。
    ○指標:同業他社と比較してPERは平均並み、PBRは割安となっています。

    ○見通し
    ・需給動向:PO総数は5,228万株、発行株ベースで9.38%。自己株処分も含めた希薄化比率は17.8%となっています。月の平均出来高は200万株程度ですが、貸借銘柄と日経平均採用銘柄であることから、流動性は改善していくと思われます。ただ直近の日経平均がスピード違反的に上昇していたため、今の好地合いが崩れた時には注意が必要かもしれません。
    ・株価動向:直近の株価は700~825円のレンジで動いていました。ただ、今回の発表を受けて株価は急落しそうです。希薄化比率を考慮した株価は640円程度。その辺まで下げてくれば短期的な反発も期待できそうです。

価格決定日時点
  • コメント
    ○株価動向:発表日以降、株価は16.5%下落。公募価格は年初来安値640円を下回る水準。
    ○信用状況:空売りは現時点であまり入っていないようです。

    ○見通し:株価は調整が進み、希薄化比率に近い水準まで下落しました。直近では640円付近で下げ渋っていますし、現在は年初来の安値圏に位置しています。地合い悪化がなければ大きな公募割れの可能性は低いと見ていますが・・・東急不動産は日経平均採用銘柄であり、ベータ値も1以上あります。指数にショック的な急落があった場合は影響を受ける可能性があり、期間中の指数の動向には注意が必要かもしれません。

実施結果

始 値 647 円 ( + 18 円 )
高 値 650 円 ( + 21 円 )
安 値 622 円 ( – 7 円 )
終 値 630 円 ( + 1 円 )
寄付出来高 17,313,700 株
寄付出来高/公募数 31.20 %
1日の出来高 44,201,000 株
  • コメント:○前日比10円安で寄り付き、直後に650円まで上昇するも、その後は売りに押される展開に。後場の直後に一時622円まで下げますが、その後は若干買い戻されて引け間際に630円台まで戻しました。結局630円で引けています。

    ○寄り付き直後は空売りの買い戻しが入りましたが、その後は目立った買いも入らず公募割れの時間帯も・・・日経平均が300円高となる地合いで逆行安となってしまい、思った以上に弱い印象でした。KYBの不祥事の影響で、大手不動産株が下げる展開だったのも響いたようです。

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