- 18年5月14日、メルカリ(4385)の株式新規公開(IPO)が発表されました。
- 18年6月1日、仮条件が発表されました。
- 18年6月11日、 公募価格が決定されました。
[メルカリ]の詳細・分析
銘柄データ
銘 柄 / 銘 柄 コ ー ド | メルカリ(4385) |
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上 場 先 | 東証マザーズ |
業 種 | 情報・通信業 |
事 業 内 容 | スマートフォン上で中古品を簡単に売買できるプラットフォーム「メルカリ」を提供。アメリカ、イギリスでもサービスを展開。 |
IPOデータ
発 表 日 | 2018年5月14日 |
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公募・売出株数 | 国内公募:4,288,700 株 → 2,111,000 株 海外公募:13,870,800 株 → 16,048,500 株 国内売出:14,648,200 株 海外売出:7,906,600 株 (OA:2,840,500 株) |
吸 収 金 額 | 国内:653.32億 程度 → 587.99億 程度 海外:653.32億 程度 → 718.65億 程度 (仮条件上限を元に試算) |
時 価 総 額 | 4059.94億 程度 (仮条件上限を元に試算) |
需 要 申 告 期 間 | 6月4日~6月8日 |
価 格 決 定 日 | 6月11日 |
受 渡 日 | 6月19日 |
I P O 実 施 の 目 的 | 下記の用途に充当予定。 ・グループの運転資金(「メルカリ」等のユーザ数拡大に向けたオンライン広告、TVCM、キャンペーン等に係るポイント付与等の広告宣伝費など) ・借入金の返済資金 ※調達資金の4分の1が運転資金、残りの4分の3が借入金返済に充てられるようです。 |
引受会社(主幹事) | 大和証券(7,039,700株) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(6,200,800株) |
引受会社(幹事) | SMBC日興証券(1,508,200株) みずほ証券(1,273,600株) 野村證券(586,400株) マネックス証券(50,200株) SBI証券(50,200株) 岩井コスモ証券(33,400株) 極東証券(16,700株) |
株価・公募価格など
想定価格(発表日時点) | 2,450 円 |
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仮 条 件 | 2,700 円 ~ 3,000 円 |
公 募 価 格 | 3,000 円 |
各種指標など
業 績 | ○17年6月期通期決算(数値は16年6月期比) 売上高:80.0%増 営業利益:赤字拡大 経常利益:赤字拡大 純利益:赤字拡大 ○18年6月期会社予想(数値は前期比) |
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自 己 資 本 比 率 | 9.8 % (経営レバレッジ:10.18 ) |
予想PSR(会社予想) | 11.34 倍 |
予想PER(会社予想) | – 倍 |
実 績 P B R | 68.63 倍 |
R O E | – % |
予 想 配 当 | 0 円 |
配 当 利 回 り | – % |
配 当 性 向 | – % |
同業他社との比較 | PER:赤字のため比較不可 PBR:かなり割高 |
出所:決算短信等のデータを元に作成
コメント
※下記に記載しているコメント・感想などは、私の主観によるものが多く含まれています。
また、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
最終的な投資の決定は、投資家ご自身の判断で行われるようお願いいたします。
仮条件発表日時点
- 株主優待:現時点では発表無し。
- コメント
○銘柄・IPOについて:フリマアプリで有名なメルカリのIPOとなります。
長らく上場観測が出ていましたが、ついに今月上場することになりました。
時価総額だけで見れば東証1部でもおかしくないのですが・・・近年は赤字続きとなっています。経常利益が赤字の状態だと東証の本則市場へ上場できないので、マザーズの方へ上場することになったと思われます。○業績:近年の業績は赤字続きとなっています。売上高は大幅に伸びているのですが、前期は30~40億程度の赤字でした。今期も3Qまでは赤字となっており、通期も赤字となる見通しです。
メルカリの場合、国内の事業は好調と思われますが、海外事業への投資がかさんでおり、その影響で損失が膨らんでいるようです。今後は海外事業を黒字化できるかどうかが経営の焦点になっていくものと思われます。○指標:PERは赤字のためデータ無し。そのため、PSRが結構重要な指標となるのですが・・・売上高が大幅に伸びているとはいえ、PSRは11倍台とやや高い印象でしょうか?明らかに割高という感じでもないですが。
なお、財務面はあまり良くない状態です。自己資本比率が10%程度と低く、PBRも非常に高いです。調達資金の大半が借入金返済に回されるのも、この辺が絡んでいる気がします。○見通し:想定価格の2,450円なら売上高から見て割安感はあったのですが、仮条件が大幅に引き上げられてしまいました。上限の3,000円だと、指標面だけで見ればあまり割安という感じではないですね。
ただ、注目度の高いIPOであること、直近上場のラクスルが非常に強い値動きだったことを踏まえると、メルカリもそれなりの上昇を期待できると見ています。
価格決定日時点
- コメント
○価格動向:やはり人気は高かったようで、仮条件上限での価格決定となりました。
なお、国内募集の一部が海外募集に振り向けられたため、国内の募集総数は減少することに・・・獲得競争がさらに激しくなってしまった形です。○見通し:仮条件上限での決定、注目度が非常に高いこと、直近IPOへの資金流入の強さを考慮すると、公募割れする可能性は低いと見ています。
初値はPSR15倍の4,000円くらいは行くんじゃないかと思いますが・・・また、ファンダを元にした上値メドとしてはPSR20倍の5,250円程度でしょうか。これ以上騰がるとマネゲの世界に突入しそうなので、注意が必要かもしれません。
まぁIPOは加熱する時は加熱するので、予想してもあまり意味無いことの方が多いですが。
実施結果
始 値 | 5,000 円 ( + 2,000 円 ) |
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高 値 | 6,000 円 ( + 3,000 円 ) |
安 値 | 4,965 円 ( + 1,965 円 ) |
終 値 | 5,300 円 ( + 2,300 円 ) |
寄付出来高 | 10,501,900 株 |
寄付出来高/公募数 | 53.58 % |
1日の出来高 | 36,447,300 株 |
- コメント:○初値5,000円で寄り付き、その後はストップ高の6,000円まで上昇。ただ、後場に入るとまとまった売りが入り、5,100円ぐらいまで下落。結局5,300円で引けています。
○地合いがかなり悪かったこともあり、資金がIPOに一点集中した感じとなったようです。大型株でここまで騰がるのは正直凄いと思いました。明日以降も上昇するかどうかは様子を見る必要がありそうですが・・・